ラッパ水仙の葉が出てきました。
雪がちらついていたころは無かったのに、
気がつくと、もうこんな背の高さに。
花蕾もいっしょに出てきているの、分かります?
これから咲こうとする、大輪の水仙。
今はまだ、見向きもされないけれど、
花咲く日がやがて来る。
今はまだ不完全。咲いてはいない。
でも完全を目指そうとする。満開の日を見据えている。
そういう姿です。
陰陽論でいえば、完全は陽。不完全は陰。
不完全にささえられて完全がある。
完全であるから不完全もある。
陰と陽とはケンカする関係ではありません。
相反する性質を持ちつつ、しかも、
互いに協調し助け合う関係。
不完全と完全が協調しあう姿、
これこそが真の「完全」です。
陰陽論では、これを太極といいます。
そういう意味で、世の中の真理は、
不完全の完全なんです。
そうあるべきであり、実際そうあるのです。
完全のみであることを陰陽論は否定します。
完全のみは真理ではない。
この水仙も常に完全な姿、
つまり…
大輪の花をつけた状態が永遠つづけば、
だれが愛でることがあるでしょうか。
花として、完全であるのは、
一年のうち、ほんの数日にすぎません。
だからこそ、の美しさでしょう。
開花し、完成してしまえば、
あとは散るだけ。しおれるだけです。
不完全であればこそ完全が存在する。
完全があれば必ず不完全が隠れている。
完全は陽。不完全は陰。
陰と陽とは互いに助け合う。
不完全と完全が協調しあう姿、
これこそが真の「完全」…
いま咲かんとする美しさです。
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