花屋さんでよく見かける蘭。
でもこの蘭はちょっと思い入れがある。
先おととしの暮れ、叔父が何を思ったか家の方に届けてくれた。
院にちょうどよいので飾ったんだが、
叔父が何でこれをくれたのかは不明のまま。
昔はしょっちゅう我が家に遊びに来ていた叔父だが、
親父も祖父母も他界してからは、そんなに会う機会もない。
その年の花の見ごろも終え、
鉢を自宅に持って帰り、
枯れかけた花を軸ごと切り取り、ゴミに捨てながら、
「育ててみよう」
と思った。
花が好きだったおふくろの影響もあって、
育てるのは苦にならない。
ネットで育て方を調べ、
庭の隅に固めてある鉢の中から、
見合うくらいの一回り大きな鉢を探し
ホームセンターで土を買い、
そうそう、肥料はおふくろが買って置いてたのがあった、
…そんな調子で、首尾よく道具をそろえて植え替え、
強い日差しにやられない程よい場所に安置。
それから水やりの毎日。
体調の悪い日、ケンカして機嫌の悪い日もあったなあ。
うっかりしていて夜に水をあげたことも。
そんなこんなで、なんとかかんとか、
去年の四月頃、一本だけだけれど、花芽が出て花が咲いた。
でも、院に飾るには少し貧相。
自宅で少し花を見てから、切り取って、
それからまた、夏の水やり。
すると去年の暮、なんと五本も花芽が!
残念ながら、そのうち二本は支柱を立てるときに折ってしまったのだが、
三本の花芽が満開に。
花屋さんで買ったほど綺麗じゃないけど、
みんなに見ていただきたい蘭です。
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