めまい (頭位性めまい症) 71才

71才・女性。

「どうされましたか?」

「一月前から、めまいがするんです。」

「どんな時、めまいがします?」

「寝返りの時です。とくに仰向けになると落ちるような感じがします。それから座っていても上を向くとめまいがするし、スーパーなんかで左右を忙しく見る時もそうなるんです。」

「歩いている時は?」

「歩き始めはふらつきます。でも歩いているうちに無くなります。」

「普段から頭が重いとか、体がだるいとかはありますか?」

「いえ、それは無いです。」

「何か原因で思い当たるようなことはありますか? たとえば気を使うことがあったとか…」

「ハイ、親戚が集まって、一週間ほど私の家にいたんですけど、みんな帰ってから、めまいが出たんです。疲れたのかな…」

「そりゃ、気を使いますよね。食欲は変化出ました?」

「いえ、食べるのはおいしいです。」

「なるほど、分かりました。」

東洋医学的に、めまいは

①肝鬱気滞
②肝陽上亢
③湿淡中阻
④気血不足
⑤腎精不足

のパターンに分けられます。

このうち、②と④と⑤は体力の弱りを示します。この患者さんの場合、歩いているうちにましなるので、②、④、⑤ではありません。

また、食欲があり、頭や体の重さを感じないことから、③も否定できます。

可能性が高いのは①の肝鬱気滞。これは、ストレスが原因で肝臓に異常が起こった状態。めまいがおこる前、気を使うことがありましたので、おそらくこれが原因。

ただし、老齢なので②・④・⑤は一応意識しつつ治療を行う必要があります。

ストレスで肝がダメージを受けると、気滞が生じます。

気=機能…循環も含めた機能がある場所で停滞すると、上下のアンバランスや左右のアンバランスが、当然起こってきます。

これがめまいの原因です。

体を見ると、臍の左上に圧痛があります。これは体の左上の気 (機能) が停滞していることを示します。

後渓に手を触れると、ツボの左右差がハッキリしています。

この方の場合、左の後渓の反応が強く出ていました。

後渓は肝鬱気滞によく聞くツボです。しかも手のツボなので「上」、しかも「左」に反応があります。

効く条件は整いました。左後渓に鍼を一本打ちます。これを計4回、半月間治療。

4回目来院時、症状を聞くと、「1週間、めまい無く、調子よかった」とのこと。

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