胃腸カゼ

43歳女性。
慢性的な胃もたれで通院中の患者さん。食べ過ぎるとすぐ胃がもたれる。ましにはなりつつあるが、比較的長くかかりそう。

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ある日、突然電話してこられ、「娘と私がカゼをひいたので診て欲しい」と、急きょ来院。ご本人と娘さんを治療する。

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問診…
おとといから4歳の息子さんが食欲なく、突然嘔吐し微熱がある。
それが昨日、11歳の娘さんにうつって、この子も嘔吐と微熱。食欲なし。
同時に、このお母さんにも移った。
昨日の昼から食欲がなく、嘔吐。発熱。昨日の夜38.4℃。現在は37.7℃。体全体に悪寒。とくに足元。こめかみの痛み(左>右)。

腹診…
大巨に冷感。臍に手のひらを当て、虚が中心と診立てる。

脈診…
中位に寒邪が伏している。

診立て…
脾虚>寒邪

中脘に20分置鍼。脾臓を補う。
終わって脈を診ると、中位に伏していた寒邪が浮位に浮いてくる。
後渓に灸5壮。皮膚表面まで浮いてきた寒邪をとる。

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1週間後、再び来院。
「あのあと、どうでした?」
「ハイ、娘も急に診ていただいてありがとうございました。娘は念のため、翌日の学校は休ませたんですけど、もう、普通に元気になっていました。」
「お母さんは?」

「ハイ、私は、次の日は一応おかゆにしたんですけど、すぐ良くなりました。それが不思議なんですけどね。なんか、それから胃の調子がいいんですよ。胃もたれが全くなくなったか、といわれると、あるにはあるんです。でも、食べ過ぎたな、と思っても胃もたれが治まるのが早くなったというか…。とにかく、調子が良いんです。」
「へぇー、そうですか…。なるほど、あるんですよ、そういうことが。カゼをきっかけにね、うまくカゼを治してやると、『やまい抜け』っていうか、『雨降って地固まる』的なことがおこるんです。」
「へえ、そうなんですか。」
「前回、カゼを引いて、すぐに電話して来てくださったでしょ。あれが良かったです。薬も飲まずに、鍼で良い治療ができたのが大きかったと思います。お医者さんの薬で治そうとすると、そうはいきません。逆に、グズグズと長引いてカゼをキッカケに体調が悪くなってしまうこともある。…つまり、カゼはもろ刃の剣ですね。いい方にも悪い方にも変化する可能性がある。」

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胃もたれは、1カ月後来院時も、よい状態が続いている、とのこと。

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