年末年始の養生

門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし

【訳】正月かざりの門松はあの世に行く通過点の目印のようなもの。めでたいようではあるが、それが本当にめでたいだろうか。

一休さんが詠んだと言われる歌です。
一休さんには、ドクロの杖をついて正月に賑わう町を歩いた…という逸話もあります。

昔の年齢の数え方は「かぞえ」といって、正月が来ると一歳増えます。
正月が来るたびに年を取るのに、それがそんなにめでたいのか?
そういう問いかけです。

もうすぐ正月だから気ぜわしい。掃除も気になって仕方ない。
正月だからご馳走を食べよう。夜更かししよう。
そのうえ、大きな寒波が襲ってくる。
こうやって、年明けに体調を崩す人は少なくありません。

正月だからと言って浮かれていると、普段の生活ではありえないような「心の波風」が立ちます。
一休さんは、「死に一歩近づいたんだぞ」と脅かすことで、その波風を静めようとしたのかもしれません。
波風とは興奮のことです。
冬は陰 (おちつき) を養う時期。
興奮はよくありません。

正月に大切な事は、忙しくすることでも、はめを外すことでもありません。
初心に戻ることです。
年の初めの節目に、ういういしい清らかな雰囲気のなかで、今日という日を迎えられた有難さ、不断の努力の決意、それらを再確認する日です。

素問・四気調神大論篇・冬三月

青字は現代語訳

冬三月、此謂閉蔵。
冬の三カ月間を閉蔵と言います。
水冰地坼、
水は凍って地面を裂きます。
無擾乎陽。
陽を乱さないようにしましょう。
早臥晩起、必待日光、
早く就寝して、日が昇るのを待って起床しましょう。
使志若伏若匿、若有私意、若已有得。
信念を伏せ隠すかのごとく、かつ自分の考えを持っていて、すでに悟りを得ているかのごとく…。
去寒就温、無泄皮膚、使気亟奪。
寒くないよう温かくし、労働しすぎて皮膚から汗を漏らすことのないよう、エネルギーを奪われることのないように…。
此冬気之応、養蔵之道也。
これが冬に応じたやり方、蔵 (陰) を養う方法です。
逆之則傷腎、春為痿厥、奉生者少。
これに逆らうと、腎 (陰) をやぶり、春に病気となって自然の法則に従った生き方ができなくなってしまいます。

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