秋分…自然の理法


「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、秋分は気候の変わり目となります。変わり目は気候だけではなく、昼夜の長さが逆転する変わり目でもあります。ご存知のように、秋分を境にして夜の時間が昼の時間を上回ります。

変わり目はそれだけではありません。人体生命も大きな変わり目を迎えます。休息のキャパが活動のキャパを上回るのです。当たり前のことですが、農耕民族であろうと、狩猟民族であろうと、日が短くなると活動が減り休息が増します。人類とはそういうものです。照明に頼る現代社会はこの法則を無視しています。

治療していると、休息のキャパが増えたことがハッキリと分かります。陽維脈 (活動のキャパ) の主穴である外関よりも、陰維脈 (休息のキャパ) の主穴である内関の方が反応が強くなりました。これは9月14日から見られました。

秋分から春分までの日の短い期間の活動量が、春分から秋分までの日の長い期間の活動量を上回らないことは非常に重要で、これができなければ生命は自然の理法に背くことになり、病気になります。よく見かけます、冬はとても元気だけど、夏は体調が悪いという人。多くは春先の木の芽時とか、五月の連休前後に体調を崩し、それが秋まで尾を引きます。そして冬、また元気になる。これは負のスパイラルで、冬はゆっくりするよう隠忍自重し、春から少しずつ体を動かすようにすることが大切です。しかし、自力ではこのスパイラルを抜け出すことは至難で、腕の良い東洋医学の医者にかかることが必要と思います。

その他の偶感。
涼しくなって、猛暑でこもらせた邪熱が格拒されて営血分に入っているものはよく見かけます。
疏泄太過が多いのは持続しています。
脈幅がないのがほとんどです。

台風で大阪を中心に甚大な被害がありましたが、その9月4日以降、悪化直前の状態で来院される患者さんが急激に増えました。多くの人が一度に同様の変化を見せるということは、やはり天の気 (気候) の影響を一様に受けているということだろうと思います。もうやや下火ですが。

休息期にはいって運動量だけでなく、食事量もやや控えめにするべき時期となりました。消化器を休めるべく、「今日一日、間食・牛肉・揚げ物・餅製品を控えてください」と指導するケースが出てきました。中脘から梁門・期門まで邪の広がりがあり、気海の虚の反応は小さいのが特徴です。

この期間、よく使っているツボは、百会・神闕・内関など。

内関を使うケースで、境界を動かす必要がある時は、陰脈の海である任脈を使います。≫「ホットフラッシュ、肩髃で消失」をご参考に。今は脈幅のないことがほとんどなので、季節の陰陽を追い風にしながら治療するのが良いと思います。この場合、中脘を補いますが、同時に営血分に熱があれば、中脘の後、三陰交を瀉法します。一穴でやるなら、中脘を補ってのち、鍼を気持ち奥に進めて邪を取り、穴処をふさがない瀉法の手技で抜鍼すると、三陰交の邪も章門の邪も取れることを発見しました。

日々、新たな発見。ありがたい、うれしい。

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