脊髄圧迫骨折

74歳 女性

平成9年より診察している患者さん。2ケ月に1度ほどぎっくり腰をおこし、常に腰が痛く、激痛の不安があったが、容体安定し、海外旅行なども楽しまれるまでに回復し、鍼灸に信頼を置いておられる。骨粗鬆症がある。

初診(平成16年12月25日)

背中から腰に痛みがひどく、動けないので往診に向かう。年賀状を長時間にわたり書いていて、急に激痛がおこった。痛む個所の中心は第11胸椎。じっと寝ていると痛まないが、少しでも寝返りを打とうとすると息が詰まるほどの激痛。トイレに立つとき立ち上がるまでが大変。立ってしまうと意外と歩ける。典型的な圧迫骨折の症状である。腹部・足の2点に鍼。

2診~11診 (1月4日)

以後、正月期間中も毎日往診する。少しずつではあるが、うす紙はがすようにましになってきている。1月4日時点では、こわごわながら寝返りが打てるようになった。この日で往診を打ち切り、通院に切り替える。

12診~20診 (1月30日)

背中が午後からだるくなる以外は症状がなくなる。

考察

圧迫骨折は、鍼灸の対象外と思われがちですが、わずか1カ月程度でのスムーズな回復で、午後のだるさ以外、後遺症らしきものは出ていません。病院では検査をしてもらうのみで、痛み止めも飲まず、鍼灸だけでの治療でした。1度の治療だけを取ってみれば、目に見えた治療後の変化はありません。この患者さんが鍼灸治療に全幅の信頼を置いておられたため、なしえたことであると思います。

鍼灸治療により、骨折の回復が速くなるのは、免疫の機能を高めるからであると思われます。圧迫骨折は、基本的には安静が治療の眼目ですが、その上に組織の修復をスムーズにできる手立てとして、鍼灸は有効です。これは一般の外傷すべてに言えることです。

その後、近所のおばあさんと毎日の散歩 (30分以上) を数年に渡り続けられたり、老人会の世話役をされたりなど、にこやかに過ごしておられます。

平成24年3月に駐車場の車止めにひっかけて転倒され、左ひざが赤く腫れあがり水がたまりましたが、骨折もなく、週に2回の治療に戻して3週間の治療、その後

週に1度で数回治療し、変形も出ず、正座もできるようになりました。
平成24年11月現在、健康維持のため、2週間に1度のペースで治療を続けておられます。

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