傷寒論

傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…太陽病・中風・傷寒〔1~3〕

※基礎弁証による証と、傷寒論というストーリーで表現される証とは、次元を異にします。前者が画像だとすると、後者は動画です。生きた証を学ぶことの重要さは、鍼灸家・漢方家の別を問いません。 弁太陽病脈証并治 上 1 太陽之為病、脈浮...
2020.09.20
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝湯〔12〕

12 太陽中風、陽浮而陰弱、陽浮者、熱自発、陰弱者、汗自出、嗇嗇悪寒、淅淅悪風、翕翕発熱、鼻鳴、乾嘔者、桂枝湯主之、 太陽中風というのは、太陽病で、しかも中風寄りだということです。1条と2条を前提にしますよ、ということです。 ...
2020.10.14
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝加葛根湯〔13・14〕

13 太陽病、頭痛、発熱、汗出、悪風者、桂枝湯主之、 ▶桂枝湯で効くボーダーを示す 本条では、風邪>寒邪で、寒邪の割合が大きくなったとき、それがどこまでなら桂枝湯でいけるのか、という基準を示しています。それが頭痛です。 ...
2020.10.04
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…気上衝とは〔15〕

15 太陽病、下之後、其気上衝者、可与桂枝湯、方用前法、若不上衝者、不可与之、 ▶気上衝とは 太陽病 (脈浮、頭項強痛、而悪寒) は下してはいけないのですが、下剤をかけてしまった。ここで気の上衝があれば桂枝湯を与えてもよい、と...
2020.09.17
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝湯の壊病とは〔16〕

16 太陽病、三日、已発汗、若吐、若下、若温針、仍不解者、此為壊病、桂枝不中与也、観其脈証、知犯何逆、随証治之、 ▶壊病とは…条文を読み解く 壊病についてです。壊病は誤治によって起こった病証のことであると、一般的に言います。本...
2020.10.17
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…解肌とは〔17〕

17 桂枝本為解肌、若其人脈浮緊、発熱、汗不出者、不可与也、常須識此、勿令誤也、 ▶桂枝湯が軸であることを暗示 まず、「不可与」という表現に注目します。後述しますが、「為逆」という強い口調が38条にあって、この前後の条文は非常...
2020.09.17
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝加附子湯〔21〕

21 太陽病、発汗、遂漏不止、其人悪風、小便難、四肢微急、難以屈伸者、桂枝加附子湯主之、 ▶微似汗 (ジワッとした汗) とは 汗法での微似汗というのは、衛気が外まで到達したサインです。風邪であれ寒邪であれ、表に邪があれば、衛気...
2020.09.30
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝去芍薬湯〔22〕

22 太陽病、下之後、脈促、胸満者、桂枝去芍薬湯主之、若微悪寒者、去芍薬加附子湯主之、 ▶成書とは異なる私見 桂枝去芍薬湯証と桂枝去芍薬加附子湯についてです。ここでいう太陽病とは16条で説明したように、桂枝湯証のことです。これ...
2020.09.16
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂麻各半湯〔23〕

23 太陽病、得之八九日、如瘧状、発熱、悪寒、熱多、寒少、其人不嘔、清便自可、 ▶経過が長いうえに複雑 太陽病 (脈浮・頭項強痛・悪寒) になってから8~9日たっている。期間が長すぎます。そして、まるで瘧のように往来寒熱がある...
2020.09.25
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝二麻黄一湯〔24・25〕

24 太陽病、初服桂枝湯、反煩不解者、先刺風池風府 、却与桂枝湯則愈、 25 服桂枝湯、大汗出、脈洪大者、与桂枝湯、如前法、若形如瘧、日再発者、汗出必解、宜桂枝二麻黄一湯、 ▶結論から ▶文の構成 ①②と③ 24条...
2020.10.17
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…白虎加人参湯〔26〕

26 服桂枝湯、大汗出後、大煩渇不解、脈洪大者、白虎加人参湯主之、 ▶風邪の勢いが強すぎた可能性 24 太陽病、初服桂枝湯、反煩不解者、先刺風池風府 、却与桂枝湯則愈、 25 服桂枝湯、大汗出、脈洪大者、与桂枝湯、如前法、 この2つの条文を...
2020.09.14
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝二越婢一湯〔27〕

27 太陽病、発熱、悪寒、熱多、寒少、脈微弱者、此無陽也、不可発汗、宜桂枝二越婢一湯、 ▶はじめに 見ての通り、症状としては往来寒熱と脈微弱しかありません。これで太陽病というのですから、少陽病との見分けがつきません。少陽病には...
2020.09.25
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝去桂加茯苓白朮湯〔28〕

28 服桂枝湯、或下之、仍頭項強痛、翕翕発熱、無汗、心下満微痛、小便不利者、桂枝去桂加茯苓白朮湯主之、 悪寒があるのに桂枝がない 注目すべきは、「仍」という詞です。ここまでの条文のような、「後」…〇〇の後にこうなった、とか「反...
2020.09.15
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…甘草乾姜湯・芍薬甘草湯・調胃承気湯・四逆湯〔29〕

29 傷寒、脈浮、自汗出、小便数、心煩、微悪寒、脚攣急、反与桂枝湯、欲攻其表、此誤也、得之、便厥、咽中乾、煩躁吐逆者、作甘草乾姜湯与之、以復其陽、若厥愈足温者、更作芍薬甘草湯与之、其脚即伸、若胃気不和、譫語者、少与調胃承気湯、若重発汗、復...
2020.09.22
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…葛根湯その1〔31〕

31 太陽病、項背強、几几、無汗、悪風者、葛根湯主之、 ▶太陽病、 太陽病ということは、1条の「太陽之為病、脈浮、頭項強痛、而悪寒、」が前提としてあります。その上に本条文が加わります。 ▶項背強、几几、 頭項強痛に...
2020.09.22
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…太陽陽明合病とは

32 太陽与陽明合病者、必自下利、葛根湯主之、 33 太陽与陽明合病、不下利、但嘔者、葛根加半夏湯主之、 36 太陽与陽明合病、喘而胸満者、不可下、宜麻黄湯主之、 まず、太陽陽明合病とは何か、ということを明確にしてから、...
2020.09.24
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…葛根湯その2〔32〕

32 太陽与陽明合病者、必自下利、葛根湯主之、 「太陽陽明合病について」で説明したように、太陽病と陽明病が同時に発症します。 太陽病 (脈浮・頭項強痛・悪寒)+ 陽明病 (心煩・潮熱・高熱など)+ 自下痢・不嘔= 葛根湯 ...
2020.09.17
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…葛根加半夏湯〔33〕

33 太陽与陽明合病、不下利、但嘔者、葛根加半夏湯主之、 ▶傷寒の嘔逆との違い 嘔というのは、「おー」という声のことです。嘔吐物はあってもなくても、「嘔」はあるというのが、ここで言いたいことです。 桂枝湯証に乾嘔があり、...
2020.09.20
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…葛根黄連黄芩湯〔34〕

34 太陽病、桂枝証、医反下之、利遂不止、脈促者、表未解也、喘而汗出者、葛根黄連黄芩湯主之、 ▶桂枝湯誤治後に瀉剤? 16条「太陽病、三日、已発汗、若吐、若下、若温針、仍不解者、此為壊病、桂枝不中与也、観其脈証、知犯何逆、随証...
2020.09.19
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…麻黄湯〔35・36〕

35 太陽病、頭痛、発熱、身疼、腰痛、骨節疼痛、悪風、無汗而喘者、麻黄湯主之、 ▶葛根湯より寒邪が強い 太陽病です。傷寒 (主に寒邪) も含むが、中風 (主に風邪) も含むことを示唆します。ですから1条 (脈浮、頭項強痛、而悪...
2020.10.04
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…小柴胡湯か麻黄湯か〔37〕

37 太陽病、十日以去、脈浮細而嗜臥者、外已解也、設胸満脇痛者、与小柴胡湯、脈但浮者、与麻黄湯、 ▶前提は経過が長いこと 経過が長引いたとき麻黄湯にいくのか、小柴胡湯にいくのか、その鑑別です。 太陽病 (脈浮・頭項強痛・...
2020.09.25
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…大青龍湯 その1〔38〕

38 太陽中風、脈浮緊、発熱、悪寒、身疼痛、不汗出而煩躁者、大青龍湯主之、 37条で、脇痛があっても、浮にして幅ありならば、麻黄湯で行きなさい、という内容を踏まえています。身体に疼痛が、たとえ脇にあったとしても、 (浮細ではなく) ...
2020.09.28
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…大青龍湯その2〔39〕

太陽病で中風寄りの病態、つまり風邪>寒邪 の状態です。浮脈は表証を示します。緩脈は寒邪が中心ではないということだけは言えます。寒邪は疏泄しないので、脈は必ず堅くなります。身体痛がないのも、寒邪の占める割合がかなり少ないということが言えます。ただ体が重く、たちまち軽くなる時もある。重いのは水湿の邪です。たちまち軽くなるのは風邪のデタラメさです。少陰証とは、「ただ寝んと欲す」のような状態です。
2020.09.25
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…小青龍湯〔40・41〕

40 傷寒表未解、心下有水気、乾嘔、発熱而欬、或渇、或利、或噎、或小便不利、小腹満、或喘者、小青龍湯主之、 ▶アウトライン まず、小青龍湯という名称です。明らかに、大青龍湯と陰陽関係にあります。病理の上で、大青龍湯を意識しなが...
2020.09.26
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…桂枝加厚朴杏仁湯〔42・43〕

42 太陽病、外証未解、脈浮弱者、当以汗解、宜桂枝湯、 ▶37条からの流れ この条文は、37条の補足であり、37条と同列にして異なる原則を示しています。 37「太陽病、十日以去、脈浮細而嗜臥者、外已解也、設胸満脇...
2020.10.02
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…44条の法則〔44〕

44太陽病、外証未解者、不可下也、下之為逆、欲解外者、宜桂枝湯、主之、 ▶外証未解 3つの法則 本条は42条を承けながらも、大原則を歌っています。原則は3つあります。まず、分かりやすくするために条文を2つに分けましょう。 ...
2020.10.02
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…衄と併病の臨床例〔46・47〕

46 太陽病、脈浮緊、無汗、発熱、身疼痛、八九日不解、表証仍在、此当発其汗 、服薬已、微除、其人発煩、目瞑、劇者必衄、衄乃解、麻黄湯主之、 さあ、難しい条文ですね。 これは、ど真ん中ストライクではないが、ぎりぎり的に当てて治...
2020.10.02
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…二陽併病〔48〕

48 二陽併病、太陽初得病時、発其汗、汗先出不徹、因転属陽明、続自微汗出、不悪寒、若太陽証不罷者、不可下、下之為逆、如此可小発汗、 ▶本条文の着眼点 二陽併病は46条でも展開しました。 「其れ」とか「此れ」とか、指示代名...
2020.09.30
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…承気湯 or 桂枝湯〔55・56〕

55 傷寒、脈浮緊、不発汗、因致衄者、麻黄湯主之、 ▶鼻血が出て治るものは麻黄湯証 傷寒で、汗が出ずに、衄が出て治るもの、これは麻黄湯証だ、という法則を歌っています。 この法則を踏まえたうえで、次の56条をよく読んで考え...
2020.10.02
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…復煩〔57〕

57 傷寒、発汗解、半日許復煩、脈浮数者、可更発汗、宜桂枝湯、主之、 ▶二陽併病で劇症 二陽併病です。だから桂枝湯なのです。経過の短いパターンです。劇症です。これも難解ですね。単純に考えてみましょう。 傷寒を発汗したら...
2020.10.03
傷寒論私見〔58~〕

傷寒論私見…亡津液〔58・59・60〕

58 凡病、若発汗、若吐、若下、若亡津液、陰陽自和者、必自愈、 ▶亡津液をも念頭に 16条を承けています。 16「太陽病、三日、已発汗、若吐、若下、若温針、仍不解者、此為壊病、桂枝不中与也、観其脈証、知犯何逆、随証、」 ...
2020.10.04
傷寒論私見〔58~〕

傷寒論私見…乾姜附子湯〔61〕

61 下之後、復発汗、昼日煩躁不得眠、夜而安静、不嘔不渇、無表証、脈沈微、身無大熱者、乾姜附子湯主之、 ▶三陽の病ではない この条文は60条を承けています。 60「下之後、復発汗、必振寒、脈微細、以内外倶虚故也、」 ...
2020.10.05
傷寒論私見〔58~〕

傷寒論私見…桂枝加芍薬生姜各一両人参三両新加湯〔62〕

62 発汗後、身疼痛、脈沈遅者、桂枝加芍薬生姜各一両人参三両新加湯主之、 ▶概略 桂枝湯証を発汗しすぎて、脱水を起こしたときの一例です。体が痛くなった。脈は沈遅である。16条で、「太陽病、発汗、…」という表現は、桂枝湯証を発汗...
2020.10.06
傷寒論私見〔58~〕

傷寒論私見…麻黄杏仁甘草石膏湯〔63〕

63 発汗後、不可更行桂枝湯、汗出而喘、無大熱者、可与麻黄杏仁甘草石膏湯主之、 桂枝湯はジワッとした汗が出たらすぐに服用を止めなければならない。いつまでも服用を続けると発汗過多になってしまう。そうした発汗過多後に、自汗・呼吸困難が出...
2020.10.06
傷寒論私見〔58~〕

傷寒論私見…桂枝甘草湯〔64〕

64 発汗過多、其人叉手自冒心、心下悸、欲得按者、桂枝甘草湯主之、 ▶神舎が弱った 桂枝湯証を発汗させ過ぎた。すると動悸が出た。 手を交叉させて心臓部分を冒 (おお) う。胸を押さえたがる。喜按ですね。虚証です。こういう...
2020.10.09
傷寒論私見〔58~〕

傷寒論私見…奔豚とは

奔豚とは、下腹からノドに向かって、豚がドドドドドッと走るような感覚があり、死を意識するほどの苦痛を伴う病証です。 パニック障害も、発作で「死ぬかと思った」という表現を患者さんはされます。共通点があり、参考にできると思います。 ...
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