冷えを取る方法 (2021小寒)

体が冷えている人が多いですね。お腹を触ると冷たい。腕を触ると冷たい。手足が冷たいだけならまだ分かるのですが…。

温める…は寒ければ大切です。しかし、必ずしも解決方法にはなりません。当座の付け焼刃ではなく、根本的なことを考えてみましょう。

火と水が主張し合う

体にはもともと水 (陰) と火 (陽) があります。水は冷たい液ですね。火は熱です。これらが交流し合うことによって、「温かい体液」になるのです。皿洗いしていても、温かいお湯だと取れやすい。温かい体液は、よく流れるのです。

火 (陽) と水 (陰) が交流しないとどうなるのか。火は火で自分勝手に活動し、水は水で一人取り残されます。これを格拒といいます。すると、たとえば内に熱が生じて炎症・焦燥感が生じます。外は冷えてむくみ・痛みが生じます。体液がうまく流れていないのです。

格拒とは をご参考に。         

現代人は、純粋な冷えの人は少なく、冷えも熱も両方ある「寒熱錯雑」という病態が多く見られます。

火が熱すぎるとき、水はそれを制御してちょうどよくします。水が冷たすぎるとき、火はそれを制御してちょうどよくします。お互いがお互いをちょうどよくし合う。これを順接といいます。格拒と順接は陰陽関係にあります。

火 (陽) と水 (陰) は夫婦のようなものです。お互いがお互いを助け合う。お互いがお互いを程よく制御し合う。お互いがお互いをつなぎ留め合う。これが「仲がいい」ということです。制御しなければどこかに行ってしまいます。

夫婦という火と水が交流するにはどうしたらいいか。自己主張はよくありません。
夫は夫らしくする。妻は妻らしくする。お互いがその分に安んずる。知足安分です。

火と水の交流=温かさ

体の中にある火 (陽) と水 (陰) を交流させるにはどうしたらいいか。

夫婦と同じです。

火を火らしくする。つまり昼の活動です。昼は陽で活動も陽です。
水を水らしくする。つまり夜の睡眠です。夜は陰で睡眠も陰です。

つまり、昼は昼らしく過ごし、夜は夜らしく過ごすことです。現代人は逆になっている人が多いですね。

夏 (陽) を夏らしく過ごす。冬 (陰) を冬らしく過ごす。これも同じくらい大切です。自然を見てください。夏は活動的で、冬はおとなしくしています。今、芽吹いてはいけません。芽吹きの季節が来るまでジッと待ちましょう。

大自然の季節に合った生活をしていれば、正気 (生命力) を漏らしません。正気がシッカリしていれば、自然と昼は活動的でよく動き、夜は温かい布団で休みます。寒さとは無縁です。

素問・四氣調神大論 02・冬三月

冬三月、此謂閉蔵。
≫冬の三カ月間を閉蔵と言います。
水冰地坼、
≫水は凍って地面を裂きます。
無擾乎陽。
≫陽を乱さないようにしましょう。
早臥晩起、必待日光、
≫早く就寝して、日が昇るのを待って起床しましょう。
使志若伏若匿、若有私意、若已有得。
≫信念を伏せ隠すかのごとく、かつ自分の考えを持っていて、すでに悟りを得ているかのごとく…。
去寒就温、無泄皮膚、使気亟奪。
≫寒くないよう温かくし、労働しすぎて皮膚から汗を漏らすことのないよう、エネルギーを奪われることのないように…。
此冬気之応、養蔵之道也。
≫これが冬に応じたやり方、蔵 (陰) を養う方法です。
逆之則傷腎、春為痿厥、奉生者少。
≫こやれに逆らうと、腎 (陰) をやぶり、春に病気となって自然の法則に従った生き方ができなくなってしまいます。

年末年始の養生

消化器をいたわる

寒と熱を交流させるために、もう一つ大切なことがあります。寒と熱の境目を調整することです。多くは寒は下半身に、熱は上半身に行きますので、その真ん中が大切なのです。橋渡しですね。それがちょうど腹部に当たります。

上の熱を下に降ろす。下の冷えを上に持ち上げる。寒熱を交流させるには、消化器を強くすることです。間食・食べ過ぎ・運動不足・運動過多…これらはすべて消化器を弱くします。上熱と下寒の橋渡しの、橋が細くなるのです。

とくに、冬の寒い時期は、自然界はみな食べ過ぎていません。草木はジッとして水もあまり吸い上げません。動物も冬ごもりです。騒いで飲み食いしているのは人間だけです。

1月4日から見られる特徴

1月4日から、患者さんに一斉に変化が見られました。まとめておきます。

寒さには慣れてきているが、寒さで体液が滞り湿痰を作りやすい。陰を容れる器を大きくして、湿痰を正気としての陰に変えることは依然として重要である。よって陰維脈を用い、右内関を使用することがほとんどである。

合谷に湿痰の反応、豊隆が縦15㎝に広がり、全額から側頭にかけて重痛のあるものに、右内関に5分置鍼する。抜鍼直後ですでに緩解。

寒くても食べ過ぎても湿痰を作るので、ダブルにならないように、たまたま食べ過ぎないよう気を付けることが大切です。また陰の器を大きくするために早く就寝することも大切です。これら2つは冬の養生として大切であり、コロナ対策にも重要となります。

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